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「かっては男性更年期という考えがなかったので、55歳で退職してから気が抜けたと解釈されていました。
男性ホルモン特有の問題に気づかなかったんですね。
定年が60歳以上に上がり、年金の支給が遅れるなど社会の情勢の変化もあって、更年期症状が表面化したのです」いちばん多いのが、疲労感である。
「睡眠時間が短い」「仕事のストレスが大きい」「食事の時間がバラバラで遅い」といったこと以外に、とらえどころのない疲労感がある。
次に、筋肉痛。
スポーツのあとの筋肉痛とは異なり、足のこわばりなど、とれにくい筋肉痛が特徴である。
筋肉や骨が減るため、関節が痛む症状もある。
さらに、集中力・やる気の欠如。
「ものごとに集中できない」「頭のはたらきがすっきりしない」という訴えである。
「飽きっぽい」「毎日が楽しくない」「おっくうになる」「ひきこもる」など、うつ症状や幸福感の欠如もみられる。
ほかに、「寝つけない」「朝早く目が覚める」「悪い夢をみる」といった睡眠障害があり、最も少ないのが性欲低下の悩みである。
「男性更年期というと、勃起不全(ED)の問題と混同されがちですが、EDの場合は、性欲はあっても身体的に勃起不全でうまくいかない。
これに対して更年期の人は、『そういえば最近性欲がない』という程度で、患者さんにとっては性機能の問題はむしろ下位。
生活上の問題のほうが中心になります」受診する患者の年齢は、早い人は35歳ぐらいからで、40代前半がピークになる。
50、60代も多いが、70歳代以上になると少ない。
』「30代後半から40代前半は、責任ある仕事をまかされ、ストレスも仕事量も多い。
まじめでがむしゃらに仕事をしてきた人に更年期症状が多くみられます。
また、60歳以上の人は、第2章の職場に変わるとか、会社を辞めるといったできごとが影響することが多い。
平均寿命がのびて男女ともに80歳前後になったいま、定年後をいかに過ごすかが大事になっています。
更年期はこれまで走ってきた人生の『ギアを変える』というぐらいの気持ちで、『年を改める時』と考えたらどうでしょうか」糖尿病や脳腫傷などがあっても同じような症状になるので、血液検査や診察でほかの原因がないかをみきわめる一方、堀江教授は質問紙を用いて評価している。
質問紙にはモーリー式(10項目)、ハインマン式(17項目)、熊本式(18項目)があり、最初のスクリーニングに用いるのは、表のモーリー式。
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